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更新日:2025年11月18日

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目次

 

令和7年10月 富士宮市教育委員会定例会(議事録)

日時

令和7年10月23日(木曜日)
開会:午後1時28分 閉会:午後2時31分

場所

市議会第2委員会室

出席者

教育長、教育委員及び説明のための事務局職員

議事日程

第1 会議録署名委員の指名について

第2 教育長報告

第3 協議事項 令和6年度実施事業に係る富士宮市教育委員会の自己点検・評価について

第4 市議会9月定例会の報告

第5 富士宮市立学校の適正規模・適正配置に関する取組について

開会

令和7年10月定例会の開会を宣告し、会期を1日として決定。

第1 会議録署名委員の指名について

会議録署名委員に、輿水委員及び関根委員を指名。

第2 教育長報告

第3回静東教育事務所管内市町教育委員会教育長会の報告

 はじめに、10月9日に開催されました第3回静東教育事務所管内市町教育委員会教育長会について報告します。私は、議会中ということで出席できなかったのですけれども、頂いた資料の中から、共有したいものを二つ報告させていただきます。
 一つ目は、不登校対策、しずおかバーチャルスクールの現状と課題についてです。今年の1月から試行で、4月から運用開始をされています県のバーチャルスクールに関して、7月時点での登録者数が県内で451人います。参考までに富士宮市でも現在登録している児童生徒がおります。その登録している人たちが、実際にどのぐらい参加しているのかというと、平均して30人から50人程度が1日当たり利用しているということになります。
 富士宮市においては、一部のこどもはほぼ毎日のように利用しているということが報告から分かりました。
 これまでの成果として、参加者は徐々に自己表現の幅を広げるなど、安心して自己肯定感を育んでいる様子が見られるというような成果がある一方で、課題としては、やはりバーチャルの世界ですから、現実社会への関心を高める取組の充実がさらに必要だというようなことや、それから人数もだんだん増えてきているので、運営体制の改善、さらには県の永続的負担、財源確保も今後の課題になってくるということで報告を受けております。
 二つ目は、全てのこどもたちへのよりよい教育の実現を目指して、令和7年6月11日、給特法等改正法が成立しましたという資料の中で、教育委員会の皆様へという資料がありましたので、皆様にも共有をさせていただきました。
 給特法等改正ということで、目的としては、教師の働き方改革をより一層推進していくということがございます。そのために求める教育委員会の取組としては、現状の見える化、地域、保護者への周知、広報、個々の学校への伴走支援、部活動の地域展開等の推進ということが、働き方改革という意味では教育委員会に求められています。その根底には教職調整額の引上げということで、約50年ぶりに、今までは4%ということで来ていますが、2026年1月から段階的に、毎年1%ずつ上げていって、2031年1月には10%を目指しているということがございます。ですので、この働き方改革というところで、教職員の超過勤務の時間を削減していくことが同時に求められているところです。
 そのために、教師の健康、福祉の確保に向けて、今般の法改正等を踏まえ、教育委員会は教師の服務監督者として、資料にあるような取組を進めていただく必要がありますということで、今後こうしたことにも準備を進めていく予定でおります。具体的には、業務量管理・健康確保措置実施計画の策定、公表、実行、地域の理解を得るための周知、広報、計画の総合教育会議への報告、首長部局との連携、個々の教師の勤務時間のモニタリング、学校への支援、これまでもやっているところもありますが、新たに実施計画等はこれから作成していくという段階に入ってきますので、また教育委員の皆様にもお諮りしながら進められればと思っているところです。

令和7年度地方教育行政功労者表彰


 次に、地方教育行政において顕著な功績を残した教育長、教育委員等を表彰する文部科学省の令和7年度地方教育行政功労者表彰というのがございまして、静岡県から7人の方が選ばれました。そのうちのお一人として、前教育委員の牧野利一さんが表彰を受けられたということで、教育新聞等にも載っておりましたけれども、改めてこの場で皆様にお伝えしたいと思います。

第3 協議事項 令和6年度実施事業に係る富士宮市教育委員会の自己点検・評価について

(教育長)
 次に、「日程第3、令和6年度実施事業に係る富士宮市教育委員会の自己点検・評価について」を協議いたします。
 協議に当たり、事務局の説明を求めます。

(教育総務課長)
 それでは、令和6年度実施事業に係る富士宮市教育委員会の自己点検・評価について御説明いたします。
 5月の定例教育委員会において説明をさせていただきました実施方針に基づき、事務局による自己点検を行い、教育委員の皆様からご意見をいただきました。その後、教育事務点検評価委員による点検・評価を実施いたしました。本日は、自己点検・評価シートと教育事務点検評価委員の意見について協議をお願いするものでございます。本日の協議結果を受けまして、最終的な点検及び評価報告書としてまとめさせていただき、教育委員会11月定例会に提出をさせていただきたいと考えております。
 説明は以上です。よろしくお願いいたします。

(教育長)
 説明が終わりましたので、協議に入ります。
 御意見がありましたらお願いします。

(教育委員)
 全体を見させていただき、その中で議論の必要がある部分、あるいは前から継続してあるところが幾つかありましたけれども、前回この原案は見せていただいているわけですから、そこは今後の課題にしたいと思います。
 まず、22ページ、文化芸術活動の推進の3行目、課題として高齢化やの「化」は化けるの「化」でしょうか。それから、その後、市民芸術祭、美術展や舞台の部門の「舞台」は、清水の舞台の「舞台」ですね。その二つは訂正をお願いします。
 それから、委員の意見の中に述べられておりましたけれども、11ページの適応指導教室の通級者の学校復帰を目指すという評価指標があります。これで評価をしてきたということは承知していますけれども、最近学校復帰を目指すことが唯一の目標であるということは言いにくくなってきているわけです。多様な居場所をどう供給するのかということで進めてきているわけですので、この指標が古いといいますか、表現がうまく合っていないと感じました。これは委員もに言っている方がいらっしゃって、そこはもし直せたら直したほうがいいだろうと感じたところです。
 あと、この指標の設定については、先ほど言いましたように今回というよりも、これから直していく必要があると思います。学校評価のアンケートによらざるを得ないということも分かるわけですけれども、その中で例えば8ページ、9ページを見ていただきますと、教職員の資質向上という重点施策で、ここにおいては努力していると回答する職員の割合を数値目標化しているということがあります。しかし、これは努力していることを前提とし、その上で資質向上がされているかどうかということを目標にすべきだとも考えられますので、ここは今後の課題としたいと思います。
 それから、特別支援教育の充実についても同様のことが言えるわけですけれども、これは児童生徒の回答で、安心して学校生活を送れるということを目標にしていますけれども、こどもたちのアンケートの数字をもって、目的が達成されていると見るかどうかということについて、もう少し考えたほうがいいのではないかと思います。
 9ページの評価指標の設定についても同様で、こどもたちが主観的に学びを深められたと感じたら、目標が達成されたということは確かに一つの大きな要素でありますけれども、必ずしもそれだけではなくて、何らかの成果が出たかどうかというようなことについて、課題によりますけれども、もう少し見直したほうがいいのではないか、全体的な評価指標の立て方について疑問を持ったところでありますので、今後検討をお願いしたいと思います。

(教育長)
 評価指標ということで、今後検討というご意見をいただきました。ありがとうございました。
 他にございませんか。

(教育委員)
 22ページになります。教育相談指導の推進で相談業務が減少しているとあります。青少年相談センターの相談件数が減っている原因として、スクールカウンセラーやスクールソーシャルワーカーの配置が進んだせいなのか、そのほかの要因があるのか、この評価だけでは分からないとあるのですが、これは本市の教育委員会の自己点検・評価なのですが、スクールソーシャルワーカーが市の単独配置ではないので、委員がスクールソーシャルワーカーやスクールカウンセラーの配置を、本市の単独の配置事業として捉えているのかどうなのか、その辺が疑問で、説明がいま一歩必要だったのかなと思います。
 分析の仕方をより深くというような要望かとも思うのですが、表面的な数字の捉えだけでなくて、どこにその原因があるのかという分析を、本市の評価の中できちんと捉える必要があるというのは、この件だけでなく、ほかの案件についてもございます。
7ページの体力の向上と食育の充実にスポーツテストについて言及されています。これは私も一度目を通したものなので、それ以上云々とは言わないのですが、体力の向上という重点施策の中で、県平均を上回るという指標があります。そして、取組を進める上での課題に記載されているのは、実施時期が全体的に遅れているとか、新体力テストの優秀校表彰式の時期の見直しを行う必要があるとか、本来的に県平均を上回るか上回らないかは、要するにこどもの体力の基準として、それを指標に測っているということなので、このまま読み取れば、体力が少し低下しているのかなと読み取るべきであって、その体力が低下している原因は、こどもの日常生活や運動の基礎能力の低下がどこにあるのかという振り返りが、どこかにあってもよいのかなということがあります。同じように課題についての捉えを、その指標に見合った捉えにもう少し一歩進んだ分析なり、評価をしていく必要があるのかなと全体で感じたものですから、令和7年、8年については、今回このままで良いのですが、あと残す2年については、ここに指標として掲げた基準の裏に迫るような分析の仕方が、全体的にいま一歩必要なのかなと思いながら読ませていただきました。
 ですので、22ページの委員の文言については、いま一度確認をしていただいて、市単独の事業ではないということなのかという文言で終わっていますので、難しいところですが、ここから発信する文書ですので、確認をしていただいておいたほうがよいのかなと思いますので、いま一度御確認をお願いします。
 もう一点、24ページの防災教育の推進についてですが、防災教育の推進という評価の内容についても、児童生徒に対する防災教育というふうに私は捉えていたのですが、評価の内容等を読ませていただくと、児童生徒の教育の推進がというふうになかなか読み取りにくかったと感じています。十分に達成できたと回答する児童生徒の割合が載っているのですが、取組を進める上での課題というのが大人の立場で、危機管理局と連携を図りながら、こどもの安全第一で対策を考えていきたい。これは誰が考えていきたいかというと、周りの大人だとか教職員だとか、組織に関わる人たちの話なのかなと思ったので、防災教育を充実させるためには、どういった課題があるのかという点で、やはりいま一歩踏み込んだ分析があるとよいのかなと、今後の分析の仕方について期待をしていきたいと思って読ませていただきました。
 委員の皆さんに書いていただいた文章については、丁寧に読み取って、本市への励ましや応援、期待を込めての感想もかなりあると思ったので、それに応えられるような教育行政を進めていくことがとても大事なのだなと思いました。

(教育長)
 取組を進める上での課題、ここはもう少し指標に合った原因分析というところを、今後記載していく必要があるのではないかというような意見と、それからそれぞれ委員から出された記述については、正しく把握していないような部分があって、それがそのまま言葉として残っているものについては、ここはそのままでいいのか、もう少し外に出すものとして考えたときには、正確な情報をお伝えした上で、そこで意見を頂くのがいいのかという点については、これはどんな形にできそうですか。

(教育総務課長)
 点検委員の皆様から頂いた意見については、まだ修正は可能ですので、今委員がおっしゃったような形で少しやり取りをさせていただいて、確認をしていただいた中で、修正をできるものは修正していきたいと考えております。

(教育委員)
 13ページの文化課の文化財保護と活用の推進のところで、評価が令和4年からA、B、Cと下がってきているわけです。これは参加人数で数値目標にしているので、やむを得ない数字なのだろうと思います。
 文化会館の休館に伴って、移動展示では1,338人の方が観覧していただいたという数字でフォローしてくれているわけですが、気になりますのは博物館構想を進めている中で、実は市民の関心が年々落ちてきているという数字を、この数字からだけですとそう見えてしまうわけですが、私たち教育委員会としては重要な政策をするに当たって、そのバックボーンとなる市民の関心度といいますか、参加しようとする意欲が毎年落ちていく。もっと言ったら右肩下がりで、7、8年もっと減っていくような状況が想定されるような状態をそのまま放置したまま、一方では博物館構想を進めるということについてはいかがかというような意見がきっと出ると思うのです。
 もっと言いますと、今年の数字についてこれは事実ですから、このままでいいと思うのですが、今後それをフォローする取組をやるというところを強調するといいますか、教育委員会の立場としてまとめておくということが必須だと思いますので、この文章を直すかどうかは別として、そこは来年の評価、つまり今年の活動によるところになると思いますけれども、できればそういうものを書き込んでいくようなことを考えていただきたいと思いました。

(教育長)
 評価指標を途中で大幅に変更するということは難しいかと思います。単純に数値が減ってきているということで、関心がなくなってきているという捉えだと、何をやっているのかということにもつながりますので、その辺が指標の取りようというか、そこをしっかりと含めた上で評価していくということが大事かなということを、委員の意見を聞いていて私は感じたところです。

(教育委員)
 次年度の展望のところに少し具体的に書くとか、どこかにそういう意思表示がされていればいいと思うのです。

(教育長)
 御助言ありがとうございます。
 他にございませんでしょうか。よろしいですか。

 (「なし」の声)

(教育長)
 ありがとうございました。
 それでは、各委員からの意見を踏まえ、事務局において報告書の作成をお願いいたします。
 以上で協議を終了します。

第4 市議会9月定例会の報告

(教育長)
 次に、「日程第4、市議会9月定例会の報告」に移りますが、事前に資料はお配りしてありますので、質疑から行いたいと思います。
 質疑等がありましたらお願いします。

(教育委員)
 カスハラの対応マニュアルの件でございますが、各学校においてマニュアルをつくり実施しているところ、あるいはつくろうとしているところなど、努力しているということで答弁していらっしゃいますけれども、その中で教育委員会として、富士宮市全体としてこのようなマニュアルをいつまでにつくろうとしているのか。教育委員会も当然関わっていますという言葉で回答していますけれども、これは具体的にどういう作業をしていて、いつまでにマニュアルをつくるのかという計画がありましたら教えていただきたいということです。
 それから、宿題の在り方についての質問があり、丁寧な対応をされたと思っていますが、宿題という形で、家庭学習としてこどもたちに課題を出すというようなことが、現在この議員がおっしゃるように、こどもにとって負担になるような事実というのはあるのでしょうか。
 その2点についてお聞きしたいと思います。

(学校教育課長)
 それでは、最初にカスハラの関係についてお答えいたします。
 市の動向の前に、まず県の状況について簡単に御説明いたします。カスタマーハラスメント対応マニュアルの作成に関しましては、一般的には県などの上位機関の条例及び指針等を受けて、それらとの整合性を勘案しつつ作成することが望まれます。現状では、静岡県カスタマーハラスメント防止対策協議会が令和7年3月5日に設置され、6月2日の第2回協議会において静岡県カスタマーハラスメント防止条例の骨子案が検討されています。
 また、条例の策定と並行して指針の策定についても協議会の中で確認されております。現時点では、県としては、令和8年4月の条例施行を目指しているということです。このような県の進捗状況ですので、静岡県教育委員会レベルでのカスタマーハラスメント対応に関するマニュアル等の作成の動きは、現在のところないということを確認しております。
 このような上位機関の状況ではありますが、学校現場においてカスタマーハラスメントと言えるような案件が増えているため、市教育委員会では令和6年度に、市校長会に学校現場の現状を踏まえたカスタマーハラスメント対応マニュアルの作成を働きかけました。これを受けて市校長会の研修組織の一つの部会において、カスタマーハラスメント対応マニュアルの作成に取り組んでくれております。原案は既に作成済みで、今後の校長会の研修会の中で提案、検討される予定でおります。
 加えて、校長会でも弁護士を招聘しての研修会も計画しております。その際に、原案の法的根拠等についても精査していく段取りとなっています。こうした手順を経た上で、原案を市教育委員会にも提出していただき、さらに両者間で協議していきます。できれば、今年度中の完成を目指しておりますが、最初に述べましたとおり、上位機関、県の条例及び指針との整合性という視点からの見直しは、必要になってくるのではないかなと考えております。カスハラについては以上でございます。
 次に、二つ目の宿題に関してですが、多様化の中で児童生徒の中には、宿題に対して負担を感じている児童生徒がいるということは、現実におります。その中で各学校では、その子に応じて宿題の内容については考慮しながら、学級担任や教科担任の先生も交えて宿題の量については対応しているというところが現状です。

(教育委員)
 カスハラに関してですけれども、過日新聞で拝見したのですが、富士市において、保護者からの問合せを外部委託という方法で対応するという実証事業をやる計画があるということが書かれておりましたけれども、当市においての校長会の方で中心につくっていただいている原案の中に、そのような外部委託などの方法についても触れられているかどうかについて、もし分かったら教えていただきたいと思います。
 それから、宿題の件は、やはり昔と今とは違うと思いますけれども、こどもによっては負担に感じる子がいるし、そうではない子もいるという実態の中で、教育長がお答えになった内容だと思うのですけれども、家庭内での学習習慣といいますか、あるいは理解を自分のものにするための復習とか、また予習も含めてですけれども、そういったような、生活習慣をつくるということにおいては、非常に重要なものだと、この答弁を読ませてもらっても感じたところです。
 非常に難しいと思うのですけれども、宿題を教師が受け取って、それをチェックする時間が、実は働き方改革の流れに沿うかどうかという問題も生じてきているということも言われています。そういった点を見ると、教育の方法論とか、そういったことはよく分かりませんけれども、先生方が採点しなければならないような宿題、点数を上げるようなドリルみたいな形での宿題は、あまりやらないようにしていったほうがいいのかなと感じたりするし、逆に学校の中でやれないことを、家庭でやることのほうが重要なのかという矛盾する考え方ですけれども、そういった点を感じることがあります。
 ただ、今のお話がありましたように、こどもによって生活習慣とか、あるいは学力とか、あるいは体調とかいろいろな問題がある中で、一律宿題をやってこなければペナルティーを与えるとか、あるいはより負荷を与えるとかというようなことにはなっていないと思いますが、くれぐれもそういったところはないようにしていただいて、どちらかといえば評価の対象とならないようなものを宿題に出すような工夫がいいのではないかとも思ったりします。これは単なる意見と要望ですので、お聞き願いたいと思いますけれども、実態については、やはりそういう負担に思っているこどもたちもいるということについては分かりました。
 実はこの質問したのはなぜかと申しますと、今でも宿題を出しているのかなと思って。昔はそうだったけれども、今はもう宿題なんか出していないのだろうと思っていたのです。実はずっとそうではないということも分かりましたので、より一層寄り添っていただきたいと要望させてもらいます。

(教育長)
 宿題の方は御要望ということですけれども、前段の保護者対応の外部委託、この辺についてはいかがですか。

(学校教育課長)
 カスハラ対応マニュアルの中の外部委託に関しては、現在市の校長会で進めてくれているマニュアルの中では、含まれておりません。

(教育長)
 補足をしますと、今裾野市で文科省のモデル事業ということで、外部委託をしています。始まったばかりですので、その成果と課題として、現場にとってそれが本当に助かるものなのかどうなのかということをしっかり分析した上で、市長は、そういったものは外部委託も良いのではないかというような御意見を持たれていますが、取り入れたことによって、かえって学校が混乱したりなんていうこともあり得るものですから、しっかり外部委託で成果だけではなくて、課題を見極めた上で富士宮市にどう取り入れるのか、あるいは取り入れないのか、違う形がいいのかということを今後考えていけたらということで、裾野市の状況を見守っているというようなところで、またその辺の話も皆さんと一緒にできればと思っております。
 他にございませんか。

(教育委員)
 先ほどの話と重複するところがあるかもしれませんが、宿題の質問について、教育長答弁の回答で文章を読んだところ、非常に丁寧に回答要旨をまとめていただいて、とても感心しました。
 最後のところで、「自ら学ぶこどもを育てる宿題」という文言がありますが、本当に自ら学ぶこどもを育てるための宿題である、学習習慣の定着ということで、宿題が一定の大切な学習の営みであるということは承知しているのですが、放課後児童クラブについての文言がありまして、その文言の中で、「必ずしも宿題をやってはいけないわけではありませんが」ということで、その後「と推察いたします」と書いてあって、私も毎年夏休みに放課後児童クラブを訪問して講話をさせていただくことがあって、今年は三つの施設に行かせていただきました。講話の目的は、男女共同参画のお話をこどもたちに分かりやすくお話しするということなのですが、その様子を見ていたり、こどもたちからの訴えだとか相談が、講演が終わった後いろいろあるものですから、それを踏まえてお話をすると、放課後児童クラブで恐らく仕事の忙しいお母さんたちに代わって宿題を見ることがあるやに聞いていますが、その中で教員資格を持っていない方々の声かけが、本当に自ら学ぶこどもを育てる見取りになっているかどうか、不安になると思うことを耳にすることがあります。
 学校教育課として、こども未来課管轄の放課後児童クラブの様子については、連携をいま少し深めていただいて、こどもたちが放課後どのように過ごしていて、宿題なり学習の定着の様子なりを少し見取る機会があってもよいのかなと私は思っています。指導される方々の様子や、それからこどもたちの様子を見ていて、毎年いろいろな放課後児童クラブを訪問させていただいて、良い特色もあるのですが、親は不安になることも時々あるので、学校教育課として帰ったこどもたちがどのように過ごしているかということを、少し見てもよいのかなと思いました。それは今後の要望です。
 それから、答弁の中に「公平性」という言葉がありますが、宿題を一律に同じものを与えるという教員の資質研修をするのですが、日本人は平等、イクオリティーという考え方がとても好きで、平等なのだから同じ大きさのものを与えるということ、それが平等である。だから、そういうふうに対応することが、一番理にかなっていると考えるのですが、人権擁護の立場でいくと、公平性、エクイティーというのです。エクイティー、公平性を保って支援することがいかに大事かというお話をするのですが、目が見えない子、見にくい子については眼鏡をお渡しし、耳が聞こえない子には大きな声でお話ししたり補聴器を与えたり、全然平等ではないですよね。
 そもそも特性を持って生まれたこどもたちに、いろいろな特性を手助けしながら、みんなが同じ時間を同じように楽しむ時間をつくるのが教育だというふうに思っています。その考え方からいうと、宿題の出し方、選択の仕方についても、自由に自分に合った学び方が取れるような宿題の研修を積むことは、非常に重要かなというふうに常日頃感じているのです。一人一人違ったこどもたちに、より学ぶ楽しさを伝えるということが宿題の果たす大きな役割で、それは学習の定着とともに学習意欲の向上、自己肯定感を強めていくためには、やはり家庭なり家庭に代わる人たちの声かけの中で、温かな励ましがそこになければ成立しない話で、やっていないから駄目だとか、汚い字だからもう一度やり直せとか、それでは学ぶ楽しさや学習意欲は育たないので、そういったことを今度は家庭と教職員が共に何のための宿題であるかということを、より共有する時間がすごく必要だと思います。
 それは、保護者が放課後児童クラブに大切なこどもを預けていますが、どのように学習しているのかということを、保護者はその様子を知るという時間も必要なのかなと思ったりします。宿題はとても大事な時間だと思っていますし、私はこどもの頃に宿題をやるのは大嫌いだったのですけれども、やっぱりそれで育つものがたくさんあったかなとも思いますので、少し苦手な宿題だけれども、宿題をやることによって、褒めてもらったり、認めてもらえるという機会をたくさん増やすためのものであるということを、教職員、保護者、家庭の皆さんも共有できるとよいなと思っています。
 ですので、最後に書いてありますが、再度家庭学習の在り方に取り組む研究指定校をと書いてありましたが、研修はまた各学校でさらに取り組んでいただけるとよいなと思って、少しお話をさせていただきました。

(教育委員)
 小中学校の女子トイレに生理用品を常備するという点についてなのですが、議員がおっしゃる受け取りやすい環境を整えていただき感謝しているという一文を読んで、どこにそういったものがあるのかなと思ったら、市役所の中にそういったものがあるということが分かりまして、一般市民には、そういった形で提供されたものを使うことができる環境があるということが分かりました。
 さらに小中学校のトイレについても広げていきたいという話の中で、やはり今、この問題が多く取り上げられていて、国内でもいろいろな形で無料配布の設置に取り組んでいる自治体があるということが分かりました。実際に今のこどもたちが生活する中にも、そういったものがあったらいいなと感じました。生理が始まった児童生徒は、定期的に準備もしなければいけないですし、初めのうちは不安定な部分もあるかと思いますので、急に必要になったときに、保健室に置いてあることが分かっていても行きにくかったりだとか、移動時間がなかったりして、友達からもらったりする子もいるのではないかと思います。デリケートなことなので、なかなか口に出したり、行動したりということが難しく思う子もいると思いますので、こういったトイレに常備されるということで、安心して過ごせるという環境がつくれたらいいのではないかと思いました。
 ですので、こどもたち自身もどのようにそういった部分を捉えているのか、声を聞いてみるのもいいのかなと思いました。それがもし実現されるようであれば、民間からもし提供される場合があったりすることが可能だったとして、それが持続していけるような状況をつくっていただけるといいのかなと思いました。

(教育長)
 ありがとうございます。
 それでは、他にございませんか。よろしいでしょうか。

 (「なし」の声)

(教育長)
 ないようですので、以上で質問を終わりにします。
 

第5 富士宮市立学校の適正規模・適正配置に関する取組について

(教育長)
 次に、「日程第5、富士宮市立学校の適正規模・適正配置に関する取組について」、事務局から説明をお願いします。

(教育総務課長)
 それでは、富士宮市立学校の適正規模・適正配置に関する取組について御説明いたします。
 今回は全部で5点報告いたします。初めに、白糸小学校における保護者との意見交換についてです。全体的な所感といたしましては、出席した保護者の方々からは、おおむね統合に賛成でした。特に保護者の声をより大切にしていただきたいという意見や、小さい学校同士の統合よりも、もっと大がかりな統合を考えたほうがよいといった意見もございました。
 次に、上井出小学校における保護者との意見交換会についてです。全体的な所感といたしましては、上井出小学校だけの話ではなく、井之頭小や北山小、山宮小まで含めた北部地区の統合に関しての意見が多かった印象でございます。また、出席した皆さんに統合に関しての賛成か反対かを尋ねたところ、多くの方が統合に賛成されている印象でした。
 次に、井之頭小学校における保護者との意見交換会についてです。井之頭小につきましては、学校が置かれる地理的状況や市の移住定住政策との整合性を図るため、教育委員会から保護者に対して、井之頭中学校との施設一体型小中一貫校について提案をさせていただきました。それを受けた全体的な所感といたしましては、小中一貫校の是非に関する意見もありましたが、猪之頭地区の少子化や過疎化についてどのように考えていくのか、市としても教育委員会だけでなく、他の部署と連携してほしいという意見が多かった印象でございます。
 また、井之頭小に関しましては、現在保護者の間で、井之頭小学校の小規模特認校の適用に向けた動きが進んでおりまして、それに関する御意見や、協議会を設置して話し合っていくよりも、今回のような意見交換会をまた開いてほしいといった意見もございました。
 なお、各学校における意見交換会の詳細につきましては、資料にてお読み取りください。また、この三つの小学校については、今後地区の区長に説明するとともに、地域住民との意見交換会を実施する予定でございます。
 次に、こどもたちの未来を考える協議会設置要綱を制定いたしましたので、御報告いたします。今後、再編の対象校ごとに設置するこどもたちの未来を考える協議会に関して必要な事項を定めた要綱となります。
 それでは、要綱の主な内容を説明いたします。まず、第2条で、協議会の所掌事務は、対象校の再編の方向性に関する事項、その他対象校の再編に関し必要な事項について協議し、教育委員会に意見書を提出するとしました。
 次に、第3条で、協議会の委員は20人以内とし、対象校の児童または生徒の保護者、対象校の通学区域内に移住する未就学児の保護者、対象校の通学区域内の地域住民の代表者、その他教育委員会が必要と認める者について教育委員会が依頼するといたしました。
 最後に、第4条で、委員の任期は、委員依頼の日から第2条に規定する所掌事務が終了するまでの期間、つまり意見書を提出するまでが委員の任期となります。その他詳細は、資料にてお読み取りください。
 最後に、第1回内房小学校のこどもたちの未来を考える協議会を開催いたしますので、お知らせをいたします。日時は、令和7年11月5日水曜日、午後7時から、会場は芝川公民館内房分館で行います。出席者及び主な内容は、記載のとおりでございます。また、こちらの会議は公開で行い、事前に報道機関への情報提供も行います。参加を希望される教育委員がいらっしゃいましたら、事前に教育総務課までお知らせください。
 説明は以上です。よろしくお願いいたします。

(教育長)
 以上で事務局からの説明は終わりましたが、この際ご質問等がありましたらお願いします。

(教育委員)
 今の説明で分かりましたけれども、北部の学校においては、お集まりいただいた保護者の方々を中心にする関係者は、統合について基本的に賛成であり、できれば大規模な統合についても視野に入れるべきというような印象だったということです。その上で、こどもたちの未来を考える協議会の設置を進めていくわけですけれども、今後北部でも同じような形でこどもたちの未来を考える協議会を設置することになるわけですよね。そのときにどういう規模にしていくのか。
 つまり芝川地区の場合は地域的に特性があるので、非常に分かりやすいのですけれども、北部の場合どのぐらいのエリアで、全体を一つの協議会にするのか、あるいは幾つかに分けるのかというようなことで、恐らく近い将来の結論に向けた方向性が出てくる可能性があると思うのです。そこで、そうならないようにしていきたい。しかし、事務的に必ずしも北部全体を一つにすることがいいかどうかというのは、それは議論の必要があると思うのですけれども、そこの配慮を上手にしていく必要があるなということを、今お話を聞いて感じたところでありますので、今後検討していただきたいと思います。

(教育長)
 ご御見ありがとうございます。
 他にありませんか。

(教育委員)
 今、丁寧にご説明いただいたこどもたちの未来を考える協議会の設置要綱の第3条の2の(4)で、その他教育委員会が必要と認める者とあるのですが、これはどのように決めて、そしてどんな人を想定されるかということを少しお伺いしてもよろしいでしょうか。

(教育総務課長)
 それでは、お答えいたします。
 現時点での想定は、その地区にいらっしゃる市議会議員を想定しております。例えば内房地区でありますと、お二人の議員には既に承諾をいただいており、11月5日の協議会には出席をしていただく予定でおります。それ以外の仮にですが、今後協議会を進めていく中で、市議会議員以外にも出席していただきたいという方がいるような場合には、その他教育委員会が認める者というところで出席を依頼したいと考えております。

(教育委員)
 地域住民、保護者以外の方々の意見が大き過ぎるというか、膨らんでしまって、自分の意見が言えないというのが保護者の中にもあるやに書かれていたので、そのことを踏まえながら、行政の皆さんが丁寧に平等にというか、意見を拾っていただければよいなと思うのですが、力を持った人たちの意見だけが多数で偏ってしまうと、なかなか審議は難しいかなと思っていますので、また人選や運営についても、大変な御苦労であるということは思いますが、いろいろと丁寧にしていただけるとうれしいなと思っています。よろしくお願いします。

(教育委員)
 これを読ませていただいて、保護者の方々が現実的に捉えて、先のことをとても不安に感じられていることがよく分かりました。懸念材料として、登下校の交通手段について挙げられていますけれども、これは次の段階の検討になるのかとは思いますが、そういった点を問われたときに、どのようなものを提示できるのかというところは何かあるのでしょうか。また、検討している段階のものがあるのかということをお聞きしたいと思います。

(教育総務課長)
 これは意見交換会等で出てくる意見なのですけれども、教育委員会としましては、スクールバスを出すのは必須だと考えておりますので、そのような話はさせていただいております。
 また、先日総務文教委員会で統合した学校を視察させていただきましたが、そちらのスクールバスを見て、これは絶対に必要だなと感じているものですから、まずはそこのスクールバスの細かなところというのは決めていませんが、それは必ずやらないと、保護者の方の御理解は得られないのかなと感じております。

(教育長)
 よろしいでしょうか。

 (「なし」の声)

(教育長)
 ないようですので、質問を終わりにします。
 これをもちまして10月定例会を閉会いたします。
 お疲れさまでした。
 

閉会

お問い合わせ先

教育総務課総務係

〒418-8601 静岡県富士宮市弓沢町150番地(市役所6階)

電話番号:0544-22-1182