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更新日:2025年6月2日

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「旧公文富士家文書」の「発見」と調査

豊臣秀吉朱印状豊臣秀吉朱印状

市では、2020年4月に本格的に事業を開始し、これまでに蓄積した情報や、新たに寄せられた情報をもとに、新たな資料の掘り起こしに努めてきました。今回は、その中でも大きな成果の一つである「旧公文富士家文書」の「発見」と調査について紹介します。

「旧公文富士家文書」は、明治時代初期まで富士山本宮浅間大社(以下浅間大社)の神官である公文(くもん)の職を務めた富士家に残された古文書群です。

 大正・昭和時代における浅間大社の社史編纂事業でも調査されており、1931年刊行の『浅間文書纂』には、102点の古文書が活字化・収録されています。1985年に開始した静岡県史編さん事業でも、30点あまりの古文書が調査されました。

 以後、調査は行われていなかったのですが、今回の市史編さん事業にあたり、改めて資料所蔵者を訪問したところ、2000点を超える古文書を新たに確認しました。ほとんどがまだ内容を知られていないもので、思わぬ「発見」となりました。

 市ではこの古文書群を借用し、古文書一点ごとに年代・表題・作成者・宛先などをまとめた目録を作成し、すべての古文書について、写真撮影を行いました。

 こうすることで、市史の執筆に必要な古文書を探し、原本を出すことなく、内容を確認できるようになります。これは、市史の作成ばかりでなく、将来の活用にもつながる作業です。

 「旧公文富士家文書」には、武田勝頼や豊臣秀吉などよく知られた戦国武将の古文書のほか、浅間大社の造営・修復やその資金集めに関する資料、富士登山者の取り扱いや山頂での商売を定めたもの、浅間大社の末社に関する資料など、豊富な内容が含まれます。

 一方で、「旧公文富士家文書」の調査はまだ始まったばかりです。今後の調査を通じてその全容を解明し、発信できればと思います。

 また、市では、市史編さんのため、引き続き古い資料を探しています。何か情報をお持ちの方は、是非、文化課の市史編さん室までご連絡ください。
 

お問い合わせ先

文化課 

〒418-8601 静岡県富士宮市弓沢町150番地(市役所6階)