北山用水絵図
2011年05月31日掲載
「北山用水絵図」の要所について、拡大図・解説図・現在の様子を紹介します。
1.井口(取水口)
2.犬久保沢(猪の窪川)と邯鄲沢
3.無間ヶ谷沢・上井出河原(潤井川)
4.瀧沢(竹沢)と大久保沢
5.山宮用水分水と外神用水分水
6.鞍骨沢・春沢・本門寺
7.用水に架けられた水車
1.井口(取水口)
北山用水取入口は昭和51・52年度に改修工事が行われましたが、明治22年に設置された基盤石や水準石が残されています。現在は、市上水道北山浄水場への取水も兼ねています。
万野用水取入口は、北山用水取入口の約100m下流にあります。約500m流れて北山用水に合流しています。
2.犬久保沢(猪の窪川)と邯鄲沢
犬久保沢は天保5年(1834)に掛樋から埋樋に改修されました。その時は長さ20間(約36m)・巾6尺(約1.8m)の規模でした。埋樋は木製で、上流側(絵図左側)には悪水払けの水門が設けられています。
邯鄲沢(かんたんざわ)は文久2年(1862)に埋樋が造られ、明治41年に改修されました。その記念碑が埋樋の上に建てられています。
3.無間ヶ谷沢・上井出河原(潤井川)
無間ヶ谷沢は大沢のことです。江戸時代はこの辺りを上井出河原と呼んでいました。現在は大沢大橋から下流を潤井川としています。
北山用水は河原に大きな石を並べて堰を造り、粗朶(木の枝)を敷き詰めるなどして水漏れを防いで通水していました。大水がでると堰が流されたり砂が堀に流れ込むなど、被害の多いところでした。文久元年(1862)に邯鄲沢と一緒に埋樋に改修されたようです。
4.瀧沢(竹沢)と大久保沢
瀧沢(竹沢)には、井筋の水門と悪水払けの枠が見られます。
大久保沢の掛樋は長さ約30m・巾1.4m・高さ50㎝、柱の高さは8m以上ある大規模なものでした。
5.山宮用水分水と外神用水分水
用水は途中で山宮用水に分岐し、さらに下流で外神用水に分岐します。
6.鞍骨沢・春沢・本門寺
北山本門寺付近の鞍骨沢・春沢を渡るために掛樋がかけられています。
7.用水に架けられた水車
外神用水・宮原用水・山宮用水に水車が架けられています。これらの水車は精米、精麦、製粉などの動力用に利用されたものです。
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