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平成30年度 施政方針

2018年02月21日掲載

平成30年度の施政方針を掲載しています。

平成30年度施政方針(全文)

1 はじめに

 平成30年度の一般会計予算をはじめとする予算関係議案の御審議をお願いするに当たりまして、私の市政運営の基本的姿勢と重点施策を申し上げます。
 昨年は、本市にとりまして、記念すべき年となりました。それは、市制施行75周年を迎えることができたこと、さらに12月には、待望の静岡県富士山世界遺産センターが開館したことであります。この二つの出来事を市民の皆様と一緒に祝い、喜びを分かち合えたことは、今でも、感慨深い思いが胸に迫るものであります。
 特に、静岡県富士山世界遺産センターは、すでに入場者数9万人を超えるなど、予想をはるかに上回る反響がありました。飲食店関係者からは「来店者が増えた」という声が聞かれ、大変嬉しく思っているところであり、改めて、その存在の大きさを実感しております。
 静岡県富士山世界遺産センターは、世界文化遺産「富士山-信仰の対象と芸術の源泉」を後世に守り伝えていくための拠点であります。そして、逆円錐形の建物とその周囲を覆う木格子による斬新なデザインは、世界的な建築設計家、坂茂さんによるものです。
 静岡県富士山世界遺産センターの工事用仮囲いが外され、その全容を現した時、私は、声にならない感動を覚えるとともに、その東側を誇らしげに流れる神田川の川音に富士宮の新たなまちづくりの息吹を感じました。
 静岡県富士山世界遺産センターの遠山敦子館長は、「富士山についてさらに深く極めるとともに、その美と伝統を伝え、広く国の内外に知らせ、その秀麗な姿と比類のない文化的な価値とを、永く守り続けることが、このセンターの使命です。」とおっしゃっています。
 私は、富士山をテーマとした高度な学術的施設がオープンし、県内外、さらに国外からも多くの方々を本市にお迎えできることに大きな喜びを感じております。
 しかし、同時に、この素晴らしい施設が完成したことをもって到達点とは考えておりません。
 富士山とともに歩んできた本市は、静岡県富士山世界遺産センターだけでは知ることができない魅力にあふれております。
 中心市街地には、世界遺産富士山の重要な構成資産である富士山本宮浅間大社が鎮座しています。その境内地には、日量20万トンの富士山の湧き水による国の特別天然記念物「湧玉池」があり、神田川の源になっています。
 まさに本市は、水の都です。
 湧玉池、神田川、静岡県富士山世界遺産センターの水盤、それらが織りなすまちの景観や神田川沿いの憩いの空間は、本市の誇れる魅力の一つであります。
 さらに、富士山の恵みである自然、食、そして地域の歴史や伝統など、これら本市が誇る、そしてかけがえのない地域資源を、国内外の皆様に理解され、喜ばれるようにするためには、どのようにしたら良いのか、そんな思いが巡っているところであります。
 海外から日本を目指す観光客は、年間3,000万人の大台に近づいてきたとも言われています。東京や大阪などのゴールデンルートを経験した人たちが次に目指すものはどこにあるのか。
 本物は人を引き付けます。本市には、本物の地域資源が、数多くあります。これらを結びつけることにより、新たな魅力の創出を考えてみたいと思っております。
 もちろん市民の皆様、議員の皆様とも一緒に考えていかなければなりません。
 歌人の野村清さんは、富士山について、
「日本の哲学であり神である 大富士の山 をろがむわれは」
と歌っております。
 富士山は偉大です。本市は、その富士山の恵みをいただき、さらに富士山から学んできました。富士山からの学びは、やさしさとおもいやりのあるまちづくりの大切さだと思っております。
 私は、現実をしっかり見定めながら、一方で次代のことを考えております。本市は他の都市にも勝る底力と可能性があると確信しています。
 これからも輝きあふれる富士宮市を目標に、市民の皆様の力と情熱を集結し、私自身がリーダーシップをとり、着実な歩みを進めつつ、常に前向きな姿勢を持って、まちづくりに取り組んでまいります。

2 市政運営の基本的姿勢

 それでは、新年度の市政運営の基本的姿勢について申し上げます。
 我が国の経済は、政府による経済政策の取組の下、長期にわたる景気の緩やかな回復基調が続いています。
 先行きについても、海外経済の不確実性、金融資本市場の変動の影響に留意する必要がありますが、雇用環境の改善が続く中で、国の各種施策の効果もあって、引き続き緩やかに回復していくことが期待されます。
 国においては、デフレからの脱却を確実なものとし、経済再生と財政健全化の双方を同時に実現していくこととしています。
 こうした中、「経済財政運営と改革の基本方針2017」では、地方公共団体における先進的な業務改革の取組等の拡大を図るとともに、国庫支出金について、2020年代を見据えた地方行財政の構造改革として、行政サービスの効率化・重点化に向け、インセンティブ強化など財政資金の効率的配分を図るとしていることから、今後の地方財政への影響に注視する必要があります。
 このような状況の中、本市においては、第5次富士宮市総合計画の将来都市像の実現に向けて、国が唱える地方創生の更なる深化の声とともに、新たな価値を創造し、先見的かつ積極的な取組を行ってまいります。
 第5次富士宮市総合計画では、将来都市像にふさわしい魅力あふれるまちづくりを進めるために、総力を挙げて取り組む必要があるテーマを、「3つの重点取組」として掲げました。
 3つの重点取組とは、
取組1 恵み豊かな未来づくり
 ~世界遺産富士山の恵みを保全し、活用する~
取組2 いきいき元気な未来づくり
 ~安全・安心なまちで、健康を育み元気に暮らす~
取組3 誰もが輝く未来づくり
 ~人とまちが輝き、人口減少社会に打ち克つ~
であり、これらの取組に沿って重点的に事業を進めてまいります。
 それでは、「3つの重点取組」について、具体的に説明いたします。
 取組1は、「恵み豊かな未来づくり」世界遺産のまちづくりであります。静岡県富士山世界遺産センターと富士山本宮浅間大社を中心とした中心市街地及び各構成資産の整備、国内外からの誘客の促進、富士山の景観や歴史・文化の継承など、継続して進めているところであります。
 静岡県富士山世界遺産センターが本市の新たなランドマークとなり、多くの観光客がお越しになっていることに合わせ、富士山本宮浅間大社の周辺や白糸の滝をはじめとした構成資産のより一層の整備、夜の富士宮のまちの魅力を積極的に伝えるための神田川沿いでのライトアップの開始、中心市街地商店街と連携したにぎわい創出など、来訪者に向けての魅力アップに取り組んでまいります。
 さらに、この人の流れを、市域全体に波及させるべく、ウォーキング大会の開催や更なるにぎわいづくりに向けた調査に着手してまいります。
 また、世界に飛躍する国際文化都市の取組として、中学生の英語圏への派遣や、教職員の英語圏での研修を継続するとともに、昨年6月に友好交流関係都市提携を締結した台湾台南市との交流を進めてまいります。
 取組2は、「いきいき元気な未来づくり」安全・安心なまちづくりであります。市民の皆様の安全と安心を守るのは、行政の最も大切な責務であります。これまでも災害への速やかな対応、市立病院の診療体制の確保及び充実、地域コミュニティへの支援などについて、重点を置いてきたところであります。
 市立病院における地域包括ケア病棟の増築工事をはじめ、防災面では、同報無線のデジタル化を行うとともに、原子力災害時に対応するため、安定ヨウ素剤を備蓄してまいります。
 また、ラジオ体操の奨励など、市民の皆様が元気で健康に、毎日を過ごせるように、健康づくりへの取組も継続してまいります。
 地域交流拠点施設の整備では、(仮称)富丘交流センターについて、建設に向けた設計を実施し、平成33年度の開館に向けて、着実に進めてまいります。また、白糸会館の建替についても、基本設計に取り組んでまいります。公共施設の管理につきましては、長寿命化計画に基づき、予防保全工事を着実に実施してまいります。
 取組3は、「誰もが輝く未来づくり」人口減少を克服するまちづくりであります。私は、市長に就任してから、子どもを大切にするまちづくりとして、子育て施策の充実に意を注いでまいりました。子ども医療費助成については、新たに、対象年齢を18歳までに拡大するとともに、入院時食事療養費への助成を開始します。待機児童対策として、引き続き、認定こども園の施設整備の補助を行い、また、放課後児童クラブの整備も進めます。北部・芝川地区の小規模校が連携し、合同で授業や行事を実施する環境を増やすこと、「宮タク」を活用して、小学校区に放課後児童クラブがない児童を隣接する小学校区の放課後児童クラブへ送迎する事業を始めるなど、子育てしやすいまち・子育てしてみたいまちを目指してまいります。
 企業の誘致・留置の取組としては、新たな工業団地への立地等調査に着手します。また、高品質な情報インフラ基盤を提供する光ファイバ網未整備地区の整備についても研究をしてまいります。
 女性の力が発揮できる環境づくりについては、母力応援プログラムをはじめとした施策の更なるステップアップを目指してまいります。
 UIJターンを促進する取組として、ワーク・ライフ・バランスに取り組んでいる中小企業に就職したUターン者等の奨学金返済に対する助成を開始するとともに、移住・定住施策との連携を強化してまいります。
 本市の魅力をピーアールする首都圏等でのシティセールスについては、更に磨き上げを行っていくとともに、平成29年度に5億円の大台を超えたふるさと納税について、プロジェクトチームを設置し、庁内横断的取組を推進してまいります。
 私が、常々口にする「住んでよし 訪れてよし」、「生んでよし 育ててよし」、「学んでよし 働いてよし」、「出会ってよし 結ばれてよし」という、4つのまちづくりの合言葉があります。
 平成30年度も、この合言葉の下、市民の皆様の幸せを願い、全力を傾注して、取り組んでまいります。
 それでは、以下、第5次富士宮市総合計画の7つの基本目標に沿って、平成30年度重点施策の大要を申し上げます。

3 平成30年度重点施策

 最初に、(1) 富士山の自然と調和した循環力があるまちづくり(環境)について申し上げます。
 エネルギー施策及び再生可能エネルギーの推進については、本年12月に、豊かな水資源から再生可能エネルギーを創出する小水力発電の最新情報や技術革新、導入課題の議論や情報交換を行う「第4回全国小水力発電大会」を開催します。
 循環型社会の形成及びごみ処理対策に関しては、ごみの減量化のため、今まで可燃ごみとして出されていたリサイクルできる紙ごみを、4月から「雑がみ」として、市内全域で分別回収に取り組みます。
 また、引き続き、市民、事業者、行政が一丸となって「ごみダイエットプロジェクト」に取り組みます。
 環境衛生の充実として、富士宮聖苑の老朽化した待合室等を改修するとともに、中庭にテラスを設置し、待合スペースを拡大します。
 上水道事業では、安定した給水の確保を図るため、老朽化した水道管の更新や、主要水道施設の計画的な耐震化を実施します。また、新たな水道水源を確保するための調査を始めます。
 汚水処理については、ストックマネジメント手法を取り入れた星山浄化センター長寿命化計画を策定するとともに、安定した下水道経営の実現を図り、経営基盤を強化するため、地方公営企業法に基づく公営企業会計の導入に向けて、下水道事業資産調査や会計システムの構築を進めます。

 次に、(2) 富士山の麓から創造力と活力がみなぎるまちづくり(産業)であります。
 食によるまちづくりでは、本年4月から富士宮・富士地域の小中学校の学校給食に、富士宮産100パーセントの良質な牛乳の提供が始まります。富士宮ブランドとして確立できるよう積極的に支援していきます。
 畜産に係る事業に関しては、朝霧地域において、富士開拓農業協同組合と本市が共同で実施している、国の環境調和型バイオマス資源活用モデル事業について、本格的に実証実験データを採取及び分析し、二酸化炭素の削減と地域の環境保全への活用を図ります。
 野生鳥獣被害対策として、被害防止対策及び駆除を引き続き行い、また、ジビエ加工処理施設についても、設置に対する補助を継続します。
 農村振興については、農村地域の豊かな地域資源を生かし、観光等と連結した魅力あるコミュニティ活動を支援するため、「ふじのくに美しく品格のある邑」として登録している地域が実施する誘客事業に対し、補助します。
 林業振興としましては、富士ヒノキの販路拡大を図るとともに、富士ヒノキの家・宮クーポン事業においても、SGEC森林認証材の使用や子育て世帯と大家族構想に基づく三世代同居世帯への上乗せ助成を行い、更なる地域材の利用を促進します。
 企業誘致・留置については、地域産業の活性化や雇用の場を確保するため、優良企業の新規進出や事業拡大を、引き続き支援していきます。
 中小企業振興施策として、中小企業の産業力を高めるための支援や留置のために必要な新たな工業団地造成へ向けた可能性調査を実施します。
 また、知的財産コーディネータによる企業訪問で、市内企業の課題や問題点を抽出し、全国各地の自治体との広域ネットワーク等を活用して、市内外の企業間の異業種交流やマッチングの機会を創出し、伴走型の経営支援を実施します。
 商工業の振興として、高校生の視点で地域振興を図っている富士宮高校会議所への補助を開始します。
 住宅リフォーム宮クーポン事業については、市民のニーズも高く、地域経済への波及効果も高いことから、補助枠を2割拡大して交付します。
 観光施策では、静岡県富士山世界遺産センターが夜間にライトアップされ、多くの観光客の目を楽しませていることから、隣接する神田川の水の流れについてもライトアップを実施し、このエリア一体を夜も楽しむことができる新たな名所として整備します。
 さらに、静岡県内全自治体とJR6社と連携して大型プロモーションを行うデスティネーションキャンペーンにおいて、静岡県富士山世界遺産センター、富士山本宮浅間大社本殿、湧玉池のライトアップによる競演イベントを実施します。また、朝霧高原の体験型観光など、本市の魅力を全国へ発信していきます。
 既存宿泊施設における、客室内等への公衆無線LAN設置、案内表示、自社ホームページサイトの多言語化等を進め、2019年ラグビーワールドカップや2020年東京オリンピック・パラリンピック等により増加が予想される外国人観光客の受入体制を整備します。
 新稲子川温泉ユー・トリオについては、自然豊かなバーベキュー場としてリニューアルし、新しくなった温泉施設とともに集客を図ります。
 新たな外国人誘客として、台湾台南市で開催される大台南国際旅行展に出展し、富士山観光のピーアールを通じて、台湾からの誘客を図ります。
 白糸の滝については、「白糸ノ滝整備基本計画」に基づき、指定地内民間所有地の公有化促進と売店移転に関する合意形成、造成計画・新売店計画の実施設計及び売店集約用地の造成に着手します。
 また、曽我の隠れ岩から白糸の滝東エリアにかけて、駐車場等の舗装及び曽我橋の塗装を行い、ウォーキング拠点として整備します。
 UIJターンによる就業支援については、特に、Uターン者等を対象にした奨学金返済の支援をすることで、進学等のため転出した人の帰郷意識を促すとともに、中小企業の雇用機会を創出していきます。また、労働者が働きやすい雇用環境を整備するため、雇用主向けのワーク・ライフ・バランスに関するセミナーを開催し、「富士宮で働きたい」と思うまちにすることに繋げます。

 次に、(3) みんなの幸せと潤いを創出するまちづくり(健康福祉)であります。
 子育て施策に関しては、新たに、子育て世代包括支援センターを開設し、妊娠・出産・子育てに関する専門の相談員を配置します。また、産婦健康診査事業も開始します。
 さらに、子ども・子育て支援事業計画については、中間評価を行うとともに、平成32年度からの第2期計画の策定を始めます。
 施設の整備面では、上野児童クラブについて、既存施設同一敷地内に新たな施設を整備します。
 また、待機児童対策として、保育ニーズに応えるため、認定こども園小泉保育園の施設整備に対し補助を行い、児童の受け入れ枠拡大を図ります。
 さらに、乳児も遊ぶことができる遊具を公立保育園12園及びあすなろ園に整備します。
 また、子育てサロンにおけるおもちゃや絵本の購入など、環境整備への助成を行います。
 子ども医療費助成については、10月から対象年齢を18歳までに拡大するとともに、入院時食事療養費も助成の対象とし、子どもの成長環境の充実と保護者の負担軽減を図ります。
 健康づくりに関しては、誰も自殺に追い込まれることのない社会の実現を目指し、いのちを支える対策計画(自殺対策計画)を策定します。
 次に、医療に関しては、平成31年10月開設に向けて、病床数30床の地域包括ケア病棟増築工事に着手します。
 この病棟の増築に伴い、市立病院の急性期と回復期を合わせた総病床数は380床となることから、市民が安心して受けられる診療体制の充実を図ります。
 また、安全・安心な医療サービスの支援及び紙カルテの完全電子化による院内の情報共有を充実させるため、市立病院の病院情報システムの更新を実施します。
 救急医療センターについては、第1次救急医療体制を維持するため、医師の安定的な確保を図ります。
 地域福祉については、認知症高齢者等がその判断能力に応じて必要な介護や生活支援サービスを受けながら日常生活を過ごすことができるよう、成年後見制度の利用促進、認知症高齢者等の権利擁護に関する取組を推進します。
 高齢者福祉については、地域において高齢者がいつまでも元気で生活することができるように、多様な主体による生活支援・介護予防サービスの提供体制の整備や高齢者の社会参加の促進、在宅医療と介護の一体的な提供体制の構築を図り、助け合い・支え合いのできる地域づくりを進めます。

 次に、(4) 郷土に学び郷土を愛する心豊かな人を育むまちづくり(教育文化)であります。
 学校教育の充実については、「富士山を心に、夢をもって生きる子ども」の実現を目指し、確かな学力が育つ授業の充実により、子どもの論理的思考力の伸長を図るとともに、健やかでたくましい心身の育成に努めます。
 まず、これからのグローバル社会に対応できる英語力を育成するため、学校や地域で、「外国語ハンドブック」の更なる活用を進めます。また、小中学校教職員の英語指導力向上及び本市の英語教育のさらなる発展のために、教職員の海外研修派遣を継続します。
 次に、小規模校の連携の取組では、小規模校同士が学習、行事などで交流することで、児童生徒のコミュニケーション能力を伸ばす機会を増やすとともに、児童生徒が他地域との違いに気付き、地元に対する愛着を強める機会にします。
 さらに、子どもの健康増進に努める取組の一つとして、市内全小中学校における給食の時間や家庭で、児童生徒に静岡茶を提供し、飲用する取組を実施します。
 施設の整備については、児童生徒の安全・安心な教育環境の確保のため、国の基準より厳しい静岡県の耐震判定基準をクリアするよう校舎等の耐震補強を引き続き実施します。
 また、学校施設の営繕事業として、良好な教育環境の確保及び長寿命化を図るため、校舎や設備の営繕工事を計画的かつ効率的に実施します。
 昨年4月に稼働した学校給食センターに関しては、安全・安心なおいしい給食を安定して提供するとともに、児童や市民などによる施設見学をはじめ、食育講座等を開催し、食育の拠点としての活用を図ります。
 青少年健全育成については、学校・家庭・地域が一体となって、地域ぐるみで子どもを育てるために、学校支援地域本部事業を推進し、学校と家庭・地域のパイプ役である、地域コーディネータを配置する学校を増やします。
 社会教育に関しては、図書館資料の保存及び公開等活用を図るため、地域の記録や歴史が多く掲載されている地域新聞のデータベース化を更に進めるとともに、図書館の貴重な郷土資料のデジタルアーカイブ化を実施します。
 また、不特定多数の人が利用する図書館内での犯罪行為等の抑止や安全性の向上を目的に、中央図書館及び西富士図書館へ利用者のプライバシー保護に十分配慮した上で、防犯カメラを設置します。
 文化・芸術については、「史跡富士山整備基本計画」に基づいて、引き続き史跡富士山の整備を進めます。人穴富士講遺跡では碑塔修復や発掘調査などを行い、村山浅間神社では水垢離場及び龍頭ヶ池の現況測量調査及び発掘調査を行います。富士山本宮浅間大社では、史跡の整備に関わる整備基本計画作成に取り掛かります。これらの構成資産については、適切に保存していくとともに、世界遺産に相応しい環境を整えていきます。
 併せて、これまで実施してきた史跡整備の成果をまとめた「史跡富士山史跡整備報告書」を刊行します。
 また、全国的にも価値の高い国指定の史跡大鹿窪遺跡については、具体的な史跡公園としての整備計画を示した「史跡大鹿窪遺跡整備基本計画」を策定し、広く遺跡の魅力が発信できる史跡としての活用を進めていきます。
 さらに、富士宮市史について、新たに、分野毎の刊行を目指し、専門家の助言を受け、編さんを進めます。
 施設の整備については、文化・芸術活動の拠点施設である市民文化会館の音響設備が老朽化していることから、大ホール音響設備の改修工事を実施します。
 スポーツ振興については、スペイン空手道連盟の選手が快適に練習できるよう市民体育館の環境を整えるとともに、2020年東京オリンピック・パラリンピックをきっかけに市民がスポーツ全般に関心を持つ機会の創出を図ります。
 さらに、朝霧高原において、民間企業とタイアップしたウォーキング大会開催の実現に向けて取り組みます。
 体育施設整備では、サッカーやソフトボールなどができる人工芝の多目的スポーツ広場の整備について、検討委員会の意見を取り入れながら、実現に向けた検討を進めます。

 次に、(5) 富士山の魅力を発揮した快適なまちづくり(都市整備)であります。
 まず、市街地整備については、世界遺産にふさわしいまちづくりに向けて、「富士宮市世界遺産のまちづくり整備基本構想」に掲げる事業の具現化を図ります。特に、富士山本宮浅間大社周辺については、本年3月に策定する整備計画に基づいて神田川を生かした公共空間づくりを進めるとともに、民間事業者と連携して、市民、来訪者がゆっくりと楽しむことができるにぎわいの場の創出を図ります。
 また、ユネスコ世界遺産委員会に提出した保全状況報告書に記載している事業及び「富士宮市行動計画」に掲げる事業の推進を図るとともに、市民・民間レベルで事業を推進する世界遺産推進員の活動や静岡県富士山世界遺産センターへの直通バスとの連携など、世界遺産にふさわしいまちづくりに官民一体で取り組みます。
 さらに、本年は、富士山の世界遺産登録5周年であることから、これを祝して、世界遺産登録の意義を改めて周知することのできる記念イベントを実施します。
 街路整備については、都市機能の骨格を成す道路ネットワークを構成する田中青木線の事業化に向け、必要となる都市計画の変更などを行います。
 道路橋りょうの安全確保については、引き続き、計画的に、予防保全対応として、道路の維持補修及び修繕計画に基づいた市内の重要な橋りょうの修繕を進めるとともに、全ての管理橋りょうについて、近接目視点検を継続し、交通の安全の確保を図ります。
 岳南北部地区幹線道路整備事業では、事業用地の取得及びこれに伴う物件補償を実施します。
 また、市道黒田貫戸線の改良に向け、調査に着手します。
 国道469号の整備促進については、国道に隣接する市町と連携して、引き続き、国・県等の関係機関へ強く要望していきます。
 白糸自然公園については、四季折々の花畑やバラ園などによる魅力あふれる公園づくりを更に進めるとともに、来園者の利便性と安全性向上のため、引き続き、進入道路の整備工事を実施します。
 都市公園については、誰もが安全・安心に利用できるよう、白尾山公園などのバリアフリー化整備を引き続き進めるほか、老朽化した遊具の改修を実施します。
 また、市内初の防災機能を備えた都市公園として、防火水槽をはじめマンホールトイレなどを配置した(仮称)宝町公園の整備工事を行います。
 美しい花いっぱいの町づくりの取組については、静岡県富士山世界遺産センター周辺や商店街などにおいて、色とりどりの花による演出とおもてなしの空間づくりを継続します。
 また、富士山麓の主要幹線道路における景観向上のため、間伐及びフジザクラやモミジなど広葉樹の植栽を継続し、彩りある街道づくりを推進します。

 次に、(6) 豊かなコミュニティを持つ安全・安心なまちづくり(市民生活)であります。
 防災については、同報無線の将来的な安定運用を確保するため、現在のアナログ波型式からデジタル波型式に切替える工事を、平成30年度から3か年で実施します。
 また、大規模地震に伴って発生する通電火災の減少を図るため、感震ブレーカーの設置に対する補助を開始します。
 さらに、原子力災害による万一の事態に備えるため、40歳以下の市民約5万5千人分の安定ヨウ素剤を購入し、市内複数箇所の公共施設に備蓄します。
 公共交通について、市民の重要な足である宮バスの維持及び宮タクの充実に向けて、民間事業者と連携していきます。
 住宅・住環境については、市営万野住宅B棟の建設工事を実施します。さらに、長寿命化工事として、市営粟倉住宅の住戸改善工事、市営小泉・上小泉住宅の屋根外壁改修工事を行います。
 コミュニティについては、(仮称)富丘交流センターの建設に向けて、基本設計・実施設計を進め、並行して事業用地の取得に向けた農地法等の手続きを行います。また、富士根南地区においては、地域の意見を聞きながら整備の方向性を決定し、候補地についても検討していきます。
 国際交流に関しては、産業交流の推進として、6月に台南市で開催する台湾マンゴー祭りに参加します。また、文化交流の一環として、富士宮市民及び台南市民から募集した写真を、手漉き和紙に印刷し展示する風景写真作品展を、10月には本市で、12月には台南市で開催します。
 世界にはばたく子どもたち育成事業では、市内在住の中学生を対象に、異文化理解や国際感覚醸成、英語コミュニケーション能力の一層の向上を図るため、英語圏への派遣を引き続き実施します。

 最後に、(7) 市民と一緒に取り組むまちづくり(市民参加・行財政)であります。
 まず地方創生については、定住人口の増加、地域活性化を目的に、出会いや交流の機会創出のため、同窓会や同級会の開催に要する費用への助成を継続します。
 また、若者の恋愛、結婚に向けた機運の醸成を目的とした実践セミナーや交流イベントを引き続き実施し、結婚に向けた支援を行います。
 女性の活躍推進については、機運醸成や自身のスキルアップを図るため、女性応援会議で提言を受けた、女性活躍のための講演会や、講座、セミナー等を実施します。さらに、働きやすい職場づくりを目指す「イクボス宣言」を、市内事業所にも推進するため、情報の発信や講演会を開催します。
 また、NPO団体と連携して、講座やイベントを実施し、妊娠期から子育て期にわたる切れ目ないサポート体制の充実を図ります。
 さらに、コンビニを中心としたふじのみやベビーステーションについては、新たな登録に向けて、取組を一層加速します。
 地域を強くする取組として、小規模校地域における放課後児童クラブへの送迎支援を開始します。
 移住・定住促進事業については、首都圏等で行われる相談会やフェアに積極的に参加するとともに、インターネットを利用した広告や、新卒者向け企業採用活動と連携するなど、移住実現に向けて様々なチャンネルを活用していきます。
 戦略的なシティセールスとして、映像や音楽を使い、朝霧高原や田貫湖など市内北部の地域資源にスポットライトを当てたプロモーションを展開していきます。
 ふじのみや寄附金については、庁内横断的な組織体制を構築し、本市への寄附者に、継続して寄附をして頂けるように、積極的なアプローチを実施するとともに、本市を訪れていただく内容の返礼品の更なる充実と、受納した寄附金の有効活用を図っていきます。
 次なる地域活性化施策に関しては、静岡県富士山世界遺産センターや富士山本宮浅間大社周辺はもちろんのこと、多彩な魅力あふれる富士宮を楽しんでもらうため、更なるにぎわいづくりに向けた調査・研究を行います。
 白糸会館については、施設の老朽化と耐震性能が乏しいことから、建替に向けて、基本設計と測量に着手します。
 情報発信については、市公式ウェブサイトに音声読み上げ機能を導入し、視覚に障害がある方等への情報発信を強化します。
 日本一の富士山と琵琶湖が縁となり、市民や団体が様々な交流を重ねている近江八幡市と、夫婦都市として提携してから50周年(金婚)を迎えることから、記念事業を実施し、両市の絆をより一層深めます。
 効率的な行政運営については、昨今の人口減少及び少子高齢化の本格的な進行に伴う義務的経費の増大、公共施設等の老朽化による投資的経費の増大など、人口構造の変化とともに、本市を取り巻く行政需要や財政需要が大きく変化しています。
 加えて、働き方改革、ワーク・ライフ・バランスの実現、人材の確保など、新たな課題への対応も迫られています。
 これらの状況に対応し、質の高い行政サービスの提供を継続するため、「人材・組織」、「財務」、「公共施設等」、「業務」という4つの視点でマネジメントを行う「行政経営プラン」を推進していきます。
 また、富士宮市公共施設等総合管理計画を着実に推進するため、施設の維持管理の徹底、耐震性確保及び施設の劣化状況を考慮した短期保全計画に基づく長寿命化工事を実施します。
 さらに、施設総量の抑制手法等に関して調査・研究を行うとともに、ワークショップ等を開催し、市民のニーズを把握しながら、公共施設の再編に向けた計画の策定に取り掛かります。
 長期的な視点に立った計画的なまちづくりを進めるための都市計画マスタープランについては、平成31年度の改定を目指し、まちづくりの目標や計画を具体化し、素案を作成します。
 最後に、財政運営についてであります。
 本市では、これまで積極的な財政運営と健全な財政運営の両立を図るとともに、市独自の将来負担に配慮した財政規律を設定し、持続可能な財政運営の確立を目指し取り組んできた結果、財政の健全性を示す指標は改善が進みました。
 また、学校給食センター建替をはじめとする大型事業を実施する間も、公共施設整備のための基金積み立てを行うとともに財政調整基金取り崩しの抑制に努めてきたため、平成28年度末の基金積立現在高は適正な水準を維持できていることから、今後とも、財源の確保と単年度収支における健全性の維持、人口減少時代の到来と公共施設等資産の老朽化対策などの課題、健全な財政に配慮しつつ、財政調整基金を有効に活用し、活力あるまちづくりに努めていきます。
 平成30年度は、この財政基盤のもと、平成28年度を初年度とする第5次富士宮市総合計画前期基本計画の中間年となり、将来都市像の実現に向けて、様々な施策を積極的に、より効果的に推進します。
 本市の将来都市像にふさわしい魅力あふれるまちづくりを全庁体制で進めるため、第5次富士宮市総合計画に基づく3つの重点取組及び7つの基本目標に沿って、職員一人一人が知恵を絞り、一丸となって事業実施に取り組むものとします。
 以上、説明申し上げました重点施策及びその他の事業の詳細につきましては、議案資料として配布いたしました「第5次富士宮市総合計画の平成30年度主要事業の概要」などを御参照していただきたいと存じます。

4 おわりに

 平成30年度は、私の2期目の任期の最終年度となり、文字どおり、総決算の年であります。
 これまでの私の市政、1期目の任期を含め7年間をふりかえりますと、地ならし、種まき、水やり、施肥から始まり、実りを収穫するまでに、成長してきたと感じております。
 私は、平成30年度という年を、希望にあふれた次なる富士宮に向けて、着実に準備をしていくための「更なる飛躍への地を固める年」と考えております。
 私が尊敬している東洋思想家の安岡正篤さんは、その著書の中で、物を考えるときには3つの原理があると言及しています。
 第一、目先で考えないで長い目で見る。
 第二、一面的に見ないで多面的に見る。
 第三、枝葉末節に見ないで根本的に見る。
 物を考えたり議論したりするときの心得であります。まちづくりにも、当然、通じるものがあります。
 私は、この原理を常に意識し、そして富士宮の底力を信じ、輝きあふれる富士宮市の実現に向けて、市民の皆様とともに、一緒に取り組んでいきたいと強く思っている所存であります。
 そして、富士宮市の発展に向けて、市職員と一丸となって、全力で、市政運営に専心してまいります。
 終わりに、市民の皆様、そして議員各位の御理解と御支援をお願い申し上げ、平成30年度の施政方針といたします。

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お問い合わせ

企画部 企画戦略課 企画調整係

〒418-8601 静岡県富士宮市弓沢町150番地(市役所3階)

電話番号: 0544-22-1113

ファックス番号: 0544-22-1206

メール:kikaku@city.fujinomiya.lg.jp

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